「蓮如上人お腰かけ石」

北陸各地には、たくさんの蓮如上人にまつわる伝承が残っている。
その中でも、治水工事まで手がけたという内容は異色らしい。

金沢市二俣町(ふたまたまち)を流れる豊吉川は、森下川の上流に当たる。この川べりに、蓮如上人が掘り替えたと伝えられる場所がある。

豊吉川は、かつて、二俣を複雑に蛇行し、水害がしょっちゅうあった。
そこで蓮如上人が村人と相談し、治水工事を指揮されたという。
その時に上人が座った石が平成10年、「腰掛け石」として、整備された。
中心となったのが、地元の小杉繁氏であった。

小杉氏は、この年9月に猛烈な勢いで日本列島を襲った台風7号を縁として、このように500年前からの恩を偲んでいる。
「水の量でいえば、30〜40年前に二俣を襲った大水以上かもしれません。豊吉川の川ぶちもあちこち壊れました。それでも、家が水につかるような大きな被 害を免れたのは、改修工事が進んだのと、元をたどれば蓮如さんが川を掘り替えてくれたおかげだと、改めて感謝の気持ちが沸き上がったわけです」

(「富山新聞」平成10年11月26日 「蓮如さん現代講」より)
石川県金沢市