「宗守の蓮如上人清水」

南砺市城端の宗守(むねもり)に、蓮如上人ゆかりの清水がある。
蓮如上人がその昔、当地を通行された際、ふと腹痛を起こし、大変難儀された。
そこを通り合わせた者がちょうど持参の薬を差し出し、回復したので、蓮如上人はその厚意に感謝して、「このあたりに水はありませんか」と尋ねた。
「この界隈には水はありません」と答えると、蓮如上人はうなずいて杖で地面を突くと、清らかな水がコンコンと湧き出てきた。
その人はこれを見て、「この方はただ人ではない」と感じて自宅に招き、教えを受けて弟子となった。後に、寺を建立し、宗守山聴信寺と号したという。
この清水を「抜木塚の清水」または「蓮如水」ともいわれている。

小柴直矩著・富山郷土研究会編『越中伝説集』より
富山県南砺市(旧・城端町)

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