「三本柿」

親鸞聖人が承元の法難(1207年)で越後に向かわれる道中、三日市(みっかいち)の辻源左衛門時国(祐円。辻の道場を開き、現在の辻徳法寺に至る)の家に宿泊された。この時、経田屋太兵衛宅に立ち寄られ、土地の名物・串柿を召し上がった。
聖人は、その種3つを炉に入れて、黒焦げになったものを取り出されて、庭に植えておくようにおっしゃった。そのとおりに植えると、柿の種は一夜にして芽を出し、人々を驚かせた。
こうして3株の柿は「三本柿」と呼ばれ、この柿の種には、皆、焼け焦げた斑紋が付いていたといわれる。しかし、3株とも枯れてしまい、現在は、その後に芽生えた木が生えているという。

『黒部市史』より
富山県黒部市