親鸞聖人伝

「日本で、親鸞ほど多くの人から関心を持たれた人はない。親鸞の思想に関する研究書は、江戸時代から膨大な数に上る。ところが親鸞の伝記となると、不明なことだらけである」 (仙波芳一『図解雑学 親鸞』ナツメ社)

 何しろ、自身で書き残されていることは、ほとんどなく、同時代の史料にも見当たらないのですから、謎の多い人物であることは、間違いありません。
 そこで古来、様々な伝説が生まれ、伝記が書かれてきました。
 大事なことは、「親鸞聖人」は、宗教人であるということです。
 史実から見れば疑問が生じるような伝説でも、それが生まれた、信仰という背景があります。
 このコーナーでは、いくつかの伝記を元に、親鸞にまつわる数々のエピソードを気ままに紹介し、そこから語り継がれた信仰を、考えてみたいと思います。



■本コーナーの史料は、明記しないかぎり、『真宗史料集成』(編集委員:柏原祐泉・千葉乗隆・平松令三・森龍吉。同朋舎)を利用させていただきました。カタカナはひらがなにし、一部の漢字を置き換えています。